レッスン7:自由意志

レッスン7:自由意志

このレッスンでは、人間の自由という概念、その存在と範囲について考察します。人間の発達に影響を与える4つの要因と、環境の重要な役割について探究します。人のスピリチュアルな成長がいかに周囲の環境と絡み合っているかを理解します。「すべては予期されており、許可が与えられている」という言葉の意味と、自由意志と運命に対するその意味を解き明かしていきます。

レッスンの内容
教材
  • 人には選択の自由があるのか? もしそうなら、どんな点であるのか?
  • 人間の発達過程における4つの要因
  • 私たちが生活する環境の役割とは? 人のスピリチュアルな発達と、その人が暮らす環境との間にはどのような関係があるのか。
  • 「すべては予期され、許可が与えられている」とはどういう意味か?

レッスン7 自由意志


SLIDE #2

「賢者が『私は邪悪な傾向を創り、トーラーをスパイスとして創った。』と言ったように、トーラーとはトーラーをまとった光のことです。トーラーの中にある光のことを指していますが、なぜなら、その光が人を改革するからです。」

- バール・ハスラム、「シャマティ(私は聞いた)」、記事第6番 「仕事において、トーラーの支えとは何か」


SLIDE #3

3つの軸のモデル

 


SLIDE #4 

ビデオクリップ


SLIDE #5

私たちは自由ですか?

選択の余地はありますか?

運命は変えられるのでしょうか? 何を変えられるのでしょうか?


SLIDE #6

ビデオクリップ:カバラの知恵は、運命を変える助けになりますか?


SLIDE #7

しかし、私たちが個人の行動をよく観察してみると、それらはすべて不可避であり、本人の意思とは関係なく強制的に行われていることが分かります。これは、火にかけられた料理のようなもので、選択の余地なく煮込まれていくのです。なぜなら、クリエーターの摂理はすべての生命を「喜び」と「苦痛」という二つの鎖で縛っているからです。

生きとし生けるものには、苦痛を選ぶ自由も、快楽を拒む自由もありません。

- 「自由」(バール・ハスラム)


SLIDES #8-11

そして、人間が動物より優れているのは、遠い目標を見据えられる点にあります。つまり、未来の利益や後に訪れる喜びを選択するために、現在の苦痛をある程度受け入れるということです。

しかし実際には、これは単なる「損得計算」にすぎません。すなわち、将来得られる喜びや利益が、現在受けている苦しみや痛みにまさっており、その結果得られる差益(もうけ)があるかどうか、という計算です。つまり、予測される喜びから現在の苦しみや痛みを差し引いてもいくばくかが残るという、推論からの結論でしかありません。

つまり、最終的に得られるのは快楽だけです。そしてときには、得られた喜びが、先に受けた苦しみや痛みに見合わず、むしろ損したと感じることさえあります。まるで商人のような損得の世界です。

結局のところ、人間と動物との間に違いはありません。したがって、自由意志などというものは一切なく、ただ喜びに引き寄せられ、苦しみや痛みから逃げるという力が働いているにすぎません。摂理はこの二つの力によって、人々をあらゆる場所へと導いていくのです。そこには、人の意見など一切関係していません。

さらには、どんな喜びや利益かを決めることさえも、個人の自由意志によるものではなく、他者の意志によるものなのです。たとえば、座る、着る、話す、食べるとといったことも、自分がしたいようにはしてはいません。そうではなく、まわりの人々がそう望んでいるからそうするのです。すべては社会という他者の好みに従っており、自分の自由意志ではないのです。

さらに、ほとんどの場合、人は自分の意志に反して事を行なっています。しかし、本当は精神的な負担なくもっと純粋に振る舞いたいと思っています。しかし、自分の行動はどれも、他者の価値観と慣習という鉄の鎖につながれ、手かせ足かせを課せられているかのようです。

そうであれば、自分の自由意志は一体どこにあるのでしょうか? 

- 「自由」(バール・ハスラム)


SLIDES #12-13

"四つの要因

知っておくべきことは、この世界に現れるものはすべて「無からの創造」ではなく、「有からの有」であると理解しなければならない、ということです。つまり、ある実体が以前の形態を脱ぎ捨て、新たな形態をまとうことによって生じるのです。

その際、つまりあるものがこの世界に現れ出る際には、ある要因が関与しています。その要因は全部で四つあり、その四つすべてが共に関わり合っています。この四つの要因は次の名称で呼ばれています。

  1. 根源なるもの
  2. 根源それ自体の性質に基づく不変の因果関係
  3. 外部の力に触れることで変化する内的因果関係
  4. 外部から影響を及ぼす異質なものによる因果関係

- 「自由」(バール・ハスラム)


SLIDE #14

第一要因:根源なるもの、はじめのもの

  • 人間の成長過程の全般にわたって、その根底にある本質。
  • これは、いわゆる情報単位であり、この先の人の成長の全段階を含んでいます。
  • 人をなす土台は、両親や祖父母、先祖たちから受け継いだ遺伝的荷重です。

SLIDE #15

第二要因:根源それ自体の性質に基づく因果ー完全な不変

  • 根源はどれも、潜在的なものから顕在的なものになるように設計された特質の集合体です。
  • これらの特質の中には変化させられないものもあります。
    各特質をどう育てるかという発達の計画はあらかじめ決まっています。

SLIDE #16

第三要因:外的な力に触れることで変化する内的因果

各根源には、発達の計画があらかじめ決まっていない、環境の影響による変化の可能性をもつ特質もあります。


SLIDE #17

第四要因:外的要因

各人の発達段階を決定するもう一つの要因は、外的要因が根源の発達に与える影響です。
例えば、世界経済の状況や世間で流行している様々なファッションは、先人たちから受け継いだ傾向の発展に影響を与える可能性があります。


SLIDE #18

私たちが自由意志でどうにかできるのは、唯一「環境の選択」ということです。そして、これに応じて与えられる賞罰も決まります。

- 「自由」(バール・ハスラム)


SLIDE #19

(前略)自らの環境を常に選び取ることができるという意味です。友や書物、師といったものがそれにあたります。たとえるなら、父から一樽の小麦を相続した者が、それをよい環境に播くことで、数十倍もの収穫を得ることができるようなものです。つまり、根源なるもの(素材)のために肥沃な大地といった環境を選び取ることで、小麦が豊かに育つためのあらゆる塩分や栄養分が与えられるのです。

- 「自由」(バール・ハスラム)


SLIDE #20

同様に、人が自らの成長と成熟を望むのであれば、その目的にふさわしい条件を備えた環境を選び取り、整えていく努力が求められます。賢者は思慮をもって最適な環境を選び、恵みを見出しますが、愚者は目の前に現れたものをそのまま受け入れてしまうため、蒔いた種が祝福ではなく災いとなるのです。

- 「自由」(バール・ハスラム)